kimamaにっき

1980年代生まれ 3児の母。UNISON SQUARE GARDENがお好き。GLAYは落ち着き気味。そのほかEテレ、音楽聴いたり読書したり。

『コンビニ人間』

日付を越してしまったけど、昨日はJIROちゃん誕生日おめでとう。
これからもカッコよくて、センスあふれるオシャレなベーシストでいてほしい。
 
X JAPANが主催のフェスへの出演が無事に終了したGLAYサン。
キーボードサポートでD.I.Eさんが登場したようで!! 観たかった…!!
 
他、ゴールデンボンバーYOSHIKI乱入、YOSHIKI×HYDE、hideのピンクスパイダーなどなど
WOWOWの動画を観たよーもっと聴きたかった。
イエローハートを弾くYOSHIKIにちょっと感動した。
そいえば。hideの3D映画をやるってコンビニで観かけたような。
 
 
とかなんとか書きながら、最近ココに書いている内容は読書感想文ばかりなのだけど、
今日も御多分に漏れず。
 
 
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コンビニ人間/村田沙耶香
芥川賞受賞、おめでとうございます。
気になっていたので、真夜中に本屋に駆け込んで買いに行きました。
 
【おおまかなあらすじ】
毎日聞き続けてきたコンビニの音。
恵子はその中に囲まれて新装開店時から18年、コンビニの為にアルバイトをして生きてきた。
婚活目当てでバイトに来た白羽さんとの出会いで、恵子は自分の人生に変化をもたらそうと考える。
 
【感想】
かわいそう。
相手に同情するっていう感情や行動自体が恵子には理解しがたいものだと思うし
「こっち側」で卑下し得る感覚なのだろうけど、率直な感想は、なんだか悲しい。
 
自身が感情の起伏が激しい人間なだけに、恵子の本当のことを分かりたくても分からないことが辛かった。
彼女の妹には深く同情してしまう。
 
読者の気持ちをザワつかせる文章表現。さすが芥川賞です。
「このコンビニは変わらないわね」と話しかけてくれるおばあちゃんを見て、恵子が感じていること。
“18年前から並んでいる商品は1つもなくて、お箸も袋も昨日のものとは違うし、18年前から変わらないのは自分だけ。”
哀愁が漂っていて、より切なく悲しくさせる。
“「赤ちゃんをただ泣きやませるだけなら簡単なのに」と思いながら小型のナイフを見つめていた。”
こういう描写もかなりインパクトが強くて、ズシンときたよ。
 
「これからもコンビニの為に生きていく」という自分らしさを再認識できた恵子のことを応援したい気持ちもあるけど、
死ぬまでずっと味のしない野菜やお肉を食べて、それが美味しいとも不味いともなく、
コンビニで働くことに楽しいも嬉しいも怒ることもなく、ただコンビニで作業する為に生きていくんだなぁ…悲しい。
効率的なのだけど、ロボットのようでなんだか冷たい印象。
正確に言えば哀はある、というか恵子が日常感じることができる感情が“哀しい”しかないと読み取った。
妹を悲しませたくない、とか、新人のバイトの子までもが「こっち側」の人間になっていくのが悲しかった…とか。
 
 
恵子の心からの嬉しいはコンビ二に直結したものでなければ感じることがない。
「店長が掲げた、からあげ棒を100本売る目標を達成できた時」にはきっと誰よりも喜ぶんだろう。
その姿を物語の中で見ることができたら、もう少し恵子の気持ちに入り込めたかもしれない。
でも喜びの幅がコンビニしかない。
 
コンビニを通していても並列したものでは感情を大きく揺さぶられることのなく、
18年も勤めていたら ささやかでもたくさんのドラマが生まれていたハズだけど、それを感じることがない恵子が、本当に悲しい。