kimamaにっき

1980年代生まれ 3児の母。UNISON SQUARE GARDENがお好き。GLAYは落ち着き気味。そのほかEテレ、音楽聴いたり読書したり。

161125_長野(2)

16年11月25日(金)
UNISON SQUARE GARDEN 長野公演

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ライブレポート という名の 感想文

 

会場に入ると、前面に9枚のパネルとステージセット、そしてメンバーの楽器がお出迎え。
今日も田淵側。でも、全体がよく見えそうで有難い。
ほぼ定刻どおりに開演。

SE 絵の具が流れ、スモークが焚かれる。
貴雄→田淵→斎藤クンの順にステージへ。
配置について 絵の具 のバスドラムが入るところ辺りから、演奏がスタート!!!!

01.エアリアルエイリアン
全体的に音が強くて圧倒される!そしてクリアではないなぁ。と。

02.アトラクションがはじまる
前方席が視界に入り、長野の方は おとなしい方が多いと感じる。

03.場違いハミングバード
あ、静岡と一緒かも…と思い始める。
この曲で、斎藤クンが前に出てきたよー
曲終わりの舌打ち「チチチ」部分で黄色い歓声が。女性が多いのかな。

04.オリオンをなぞる
イントロからしばらくして、手拍子が起こる…!!!!
田淵のコーラスが弱いです。新しい雰囲気のオリオンでした。

曲終わりに、貴雄と斎藤クンがドリンクを飲む。ひたすらに飲む。
それはもうゴクゴクと。

(MC)
(会場全体を見回して)いいねー
(前方列に向かって)適度に近いね、届きそうだね!
(前方列の方はしゃぎ、会場からザワついた笑いが起きる)
長野は久しぶりで楽しみにしてきました!
いい曲をたくさん持ってきたので、自分だけのスペースで楽しんでいってください、よろしく!

05.マジョリティ・リポート
照明が紫で可愛らしい。この曲の感想は 巻き舌。のところの貴雄がかっこよすぎる!
以上。

06.マイノリティ・リポート
好きだ。好きすぎる。
好きゆえに、音の悪さを感じ、斎藤クンが歌いにくそう。と憶測で判断。
「到底見ておいて損はしない」を歌い間違えそうになる程度に歌いにくそうだった。
カスタネットの音のところが好きだから注意して貴雄を観ていたけど、何で音を出していたのか わからなかった。

07.Miss.サンディ
イントロ前のセッションで会場が手拍子。
一瞬「きみのもとへ」が始まるのかと思った。
「で す よ ね」のところで、貴雄が立ち上がり、スティックを掲げる…!!!!
以前にも書いた、好きな部分を聴き入ってしまう。

08.パンデミックサドンデス
照明が青&黄色でなんか優しい雰囲気。
この日は全体的に、照明がふんわりしている印象。
公演によって違うなんてこともないだろうけど、ツアー中の進化のもとそうなったのか…そう感じた。

その印象は後半の曲で一気に崩れることになるとも知らないこの時。
田淵が上手側に移動。相変わらず動くね!

曲間があり、個々に作業。
貴雄が少し手間取り、斎藤クンが小さな声で「ん?」と言いながら、貴雄の方に寄り、
しばらくしてから曲スタート。

09.8月、昼中の流れ星と飛行機雲
気づいたら歌ってしまう。
「私は ごめん」のところ。大好きです。
ゆっくり貴雄を見ることができて嬉しいな。
この曲のドラム音が優しくて、好きです。

10.君はともだち
ここでも貴雄を見る。あぁ。
いちいちパフォーマンスがカッコイイです。
斎藤クンを照らすために向けられていたサス照明、客席のこちらを向いていたとても眩しい。
コーラス「la」をいう田淵、大人しくて。

11.等身大の地球
オリオンやサンディの前の手拍子が大きかったから、ここでも!
と思っていたけど、それほどでもなく。

12.天国と地獄
と、まさかのここで手拍子…!!!!ビックリした!
「OK peaple one more time!!」のところで、またもや貴雄が立つ!!!!
最後の「今夜も駄々騒ぎだけど…」のところが、赤&青照明の激しいストロボで
ポリゴン現象になりそうでしたよ。

 

(MC)
(メンバー個々に作業。会場からポロポロ呼びかけがあり、いいタイミングで自席左側後方の男性が「斎藤さーん!」と叫ぶと)
はいはいはい?
楽器いじってる時、僕ら誰も喋らないでしょ(笑)
長野はね、前回がアレックス…だったかな。

(調べたら、前回はプログラムcontinuedツアーで長野市内の違うライブハウスに来ていました。アレックスはCatcher In The Spyだから、それぶりと捉えると久しぶりだけど…)

酸素がない酸素がないって言ってたライブハウスの公演ぶりで。
こうやってホールで見渡せる場所で演奏できるのが、新鮮で楽しいです。
(会場拍手)
貴雄がおやきが好きで。楽屋でね、なんかイライラしてんの。
みんな おやき って言ったら、もちもちの方でしょ?
どうしたの?って一応ね、いちおう聞いたら「いろんなきのこ類が歯に挟まる!!」って
長野の名産品たちが、奥歯に(笑)
僕はね、おやきって言われるとホットケーキみたいな、今川焼みたいなのを想像するんだけど、
貴雄が「それはおやきじゃない!」って言いだして。
そのことで解散寸前になるほどに、楽屋で揉めたね(笑)
調べたんだけど、東北とか北海道とかでは、僕が言ってるのをおやきって呼ぶことがわかって。
そんなおやき問題を見かねた田淵が「それぞれのおやきがあっていいじゃない。みんな自分の心に自分なりのおやきを持とう」って(笑)
(斎藤クン、貴雄に向かって)
奥歯に詰まっているの、取れた?
(貴雄、大きく口を開け「奥歯にまだ詰まってる」をアピール)(会場 爆笑)
帰りに「長野のおやき」を食べます!次の曲!

 

13.mix juiceのいうとおり
田淵のシュビドゥビの四拍子が楽しみで観ていたら、やっぱりやってた!
貴雄が激しく叩きすぎて、落ちそうなヘッドフォンに何度も手を添える。

少しのセッションを挟んで
ドラムス、タカオ スズキ!
14.ドラムソロ ~セッッション
はーカッコイイ。音がズシズシきてたまらん。
そしてスティックキャッチは…失敗!

15.BUSTER DICE MISERY
曲前に「ナントカ ナントカ ナントカ BUSTER!!」言ってたんだけど、聴き取れない。
3人の息の良さが表れてたー!田淵と斎藤クンは貴雄の方に寄って音を合わせる。
このシーンが昨日の1番。めっちゃカッコイイ。

16.オトノバ中間試験
斎藤クンも田淵もイントロでマイクより前に。
貴雄がジャケットを脱ぎ、上に投げる!うまいことスタンドにかかる神業!
そして斎藤クンが歌詞間違い。
LIVEならではなので、ちょっと嬉しい。人の失敗を喜ぶようでごめんなさい。

最後の「まだ遊び足りないなら」のところを「どちらでも構わないから」と。
それでも平然と歌い上げる斎藤宏介はかっこいいよ、さすが!!!!
この曲で初めて貴雄のモジャヒゲに気づく。遅い。

17.シュガーソングとビターステップ
やはり長野の皆さんは手拍子なんですね!
貴雄が立ってドラムを叩き出す。なんてアグレッシブ!

18.シャンデリア・ワルツ
もう本当にこの曲が大好きです。じっと聴いていたと思う。
「暫定Aトレンド…」のところで貴雄がスティック回すの見たかったけど、前に突き出すだけでした。残念。

19.Cheap Cheap Endroll
「非難轟ーーーーーーー」は、そんなに長くなく、
「ってうるせぇ!」って言うほど、うるさくもなかった。
田淵がステージ上を右往左往。激しいね、元気だね!

20.徹頭徹尾夜な夜なドライブ
スモークがもくもくシュワシュワ立ち上る。
またもポリゴン、赤&青照明。直視したら泡を吹いてしまいそうです。
田淵の足上げに元気を頂く。
静岡と同じく、斎藤クンがギターソロで下手に。
ギターソロ後の「東の空から夜な夜なドライブ」高音コーラスと「イェイエ イェイエ イェ イェーーーーーー!!!!」がよかった。


曲が終わりメンバーが捌け、中幕が閉まる。
すぐに手拍子が起き、アンコール。

ENCORE
田淵→斎藤クンと貴雄は一緒に登場。
(MC)
アンコールありがとう!白熱したライブだね。
貴雄の歯に挟まった、小松菜やしめじが取れました(笑)
あ、小松菜じゃなかった?…野沢菜だ!間違えちゃった(笑)
この長いツアーも夏から始まって、気がつけば寒くなっているけど、
まだ終わっていないのに、新曲のことも考えてます。次のツアーのことも、考えています!
(会場 歓声&拍手)
長くて本数が多い今回のツアーですが、ライブをこうやってたくさんして、また長野にも遊びに来られるようにしたいです!!

EN1.フライデイノベルス
中幕が開くと、後方のパネルが撤去されていました。
田淵が左右に首を振り、リズムをとるのと同じように動いていた自分がいて笑えた。

EN2.スカースデイル
ウシTシャツの斎藤クン…やっぱりこの曲で違和感を感じてしまう。
「心の奥の…」のところの照明が青&白でフラッシュ。これは曲の雰囲気でなく、好きじゃない。
「ねえ 誰も届かないような」のところみたいな、柔らかくて温かい印象の照明が、この曲っぽくて好きです。

(MC)
どうもありがとう。また長野で会いましょう!
UNISON SQUARE GARDENでした!

EN3.桜のあと
やはり…やはり長野の皆さんは手拍子なんですね…!!!!
目に焼き付けるように、観て、聴いていたと思う。
本当にありがとう。

「またね!」で、
颯爽と斎藤クンは捌け、田淵も捌けていきました。
最後に客席からの歓声を浴びながら、貴雄はにこやかに親指を立て、LIVEは終了。


左側隣りの席でたくさんお話してくれた、長野が地元だと言っていた高校3年生の男の子。
受験が終わり、この日のLIVEがスペシャルなごほうび&ステキな思い出になったことでしょう。
どうもありがとうございました!

会場を離れてコンビニに寄ったり給油したりして、21時半くらいに長野を後にしました。
車で4時間…Dr.Izzyを聴き、DVDを観ながら帰路につき、2時には布団に入った。

旦那も子供たちもよく眠っていました。ほっ。ありがとうね。
本当に感謝感謝です。

しかしその後、眠気交じりに5時にゴルフに行く旦那を見送り、6時半に起床した、
気ままなワタシをちょっと褒めたいです。

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牛(Dr.Izzy)に引かれて、善光寺参り

おしまい。

161125_長野(1)

 

いろんなことが重なり悩んでいたけれど、UNISON SQUARE GARDENの長野公演、行ってきました。

悩み①チケットが取れた後、お世話になっている職場の先輩の定年お祝い会が決まり、予定が重なってしまった。
⇒公演日ギリギリまでお譲り先を探していたけど、見つからなかった。
悩み②住んでいるところから長野が遠い。
⇒車で最低4時間。
悩み③公演日の前日に各地で雪。行くなら車でと思っていたけど、タイヤを履き替えていない。
スタッドレスはタイヤショップの保管サービスに預けてあり、取り寄せに数日かかってしまう。公共の交通機関を使うと、かなりの金額に…
悩み④翌日の予定に、旦那の土曜早朝ゴルフ。子の参観会あり。


なんてこともあり、直前まで本当に悩んでいたのです。
けど、数か月ぶり彼らのパフォーマンスを観に行くことに決めました。

 

快く承諾してくれた旦那には、本当に頭が上がりません。
子供たちも「行ってらっしゃい!」と言ってくれて…みんな、ありがとうね。

 

ネーミングライツ以前の「長野県県民文化会館」時代にお邪魔したことがある、こちらのホール。

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ちょっと懐かしい。
開場まで時間があったし、グッズも購入するつもりなかったので、善光寺にお参りに。
位置関係を全然わかっていなかったけど、駅からとても近いんだね。
会場から駅の善光寺口まで徒歩→バス移動にて向かいました。
上記ルートで バス停「善光寺大門」に到着するまで、30分かからなかったと思う。

仲見世の誘惑がありましたが、先にお参りを。

仁王門、圧巻でした。

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苔むした感じで陰影がついており、遠くから見ても とても迫力がありました。

こんな粋な看板も。

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以前に参拝した時は本殿が改修中だったので、初めて本殿内にてお参り。
その前に、香炉にお線香を。

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本殿内は撮影不可。七五三や結婚のお祝いで経をあげておられ、厳か。

お参り後に味噌を塗った焼きおにぎりをいただきました。味噌と海苔の風味がよく美味!

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早めに会場方面に足を向け、街並みを散策…
しようと思ったけれど、LIVE前に疲れるのヤだな と思い直し、即刻近くのバス停にいたバスに乗り込む。
乗客、私のみ。ぽつり。

駅で早めの夕食。立ち食いそばを頂き、会場に向かう。

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徒歩寒い。


旅行記が長くなったので、日記を分けることにしよう。
後編に続く。

『コンビニ人間』

日付を越してしまったけど、昨日はJIROちゃん誕生日おめでとう。
これからもカッコよくて、センスあふれるオシャレなベーシストでいてほしい。
 
X JAPANが主催のフェスへの出演が無事に終了したGLAYサン。
キーボードサポートでD.I.Eさんが登場したようで!! 観たかった…!!
 
他、ゴールデンボンバーYOSHIKI乱入、YOSHIKI×HYDE、hideのピンクスパイダーなどなど
WOWOWの動画を観たよーもっと聴きたかった。
イエローハートを弾くYOSHIKIにちょっと感動した。
そいえば。hideの3D映画をやるってコンビニで観かけたような。
 
 
とかなんとか書きながら、最近ココに書いている内容は読書感想文ばかりなのだけど、
今日も御多分に漏れず。
 
 
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コンビニ人間/村田沙耶香
芥川賞受賞、おめでとうございます。
気になっていたので、真夜中に本屋に駆け込んで買いに行きました。
 
【おおまかなあらすじ】
毎日聞き続けてきたコンビニの音。
恵子はその中に囲まれて新装開店時から18年、コンビニの為にアルバイトをして生きてきた。
婚活目当てでバイトに来た白羽さんとの出会いで、恵子は自分の人生に変化をもたらそうと考える。
 
【感想】
かわいそう。
相手に同情するっていう感情や行動自体が恵子には理解しがたいものだと思うし
「こっち側」で卑下し得る感覚なのだろうけど、率直な感想は、なんだか悲しい。
 
自身が感情の起伏が激しい人間なだけに、恵子の本当のことを分かりたくても分からないことが辛かった。
彼女の妹には深く同情してしまう。
 
読者の気持ちをザワつかせる文章表現。さすが芥川賞です。
「このコンビニは変わらないわね」と話しかけてくれるおばあちゃんを見て、恵子が感じていること。
“18年前から並んでいる商品は1つもなくて、お箸も袋も昨日のものとは違うし、18年前から変わらないのは自分だけ。”
哀愁が漂っていて、より切なく悲しくさせる。
“「赤ちゃんをただ泣きやませるだけなら簡単なのに」と思いながら小型のナイフを見つめていた。”
こういう描写もかなりインパクトが強くて、ズシンときたよ。
 
「これからもコンビニの為に生きていく」という自分らしさを再認識できた恵子のことを応援したい気持ちもあるけど、
死ぬまでずっと味のしない野菜やお肉を食べて、それが美味しいとも不味いともなく、
コンビニで働くことに楽しいも嬉しいも怒ることもなく、ただコンビニで作業する為に生きていくんだなぁ…悲しい。
効率的なのだけど、ロボットのようでなんだか冷たい印象。
正確に言えば哀はある、というか恵子が日常感じることができる感情が“哀しい”しかないと読み取った。
妹を悲しませたくない、とか、新人のバイトの子までもが「こっち側」の人間になっていくのが悲しかった…とか。
 
 
恵子の心からの嬉しいはコンビ二に直結したものでなければ感じることがない。
「店長が掲げた、からあげ棒を100本売る目標を達成できた時」にはきっと誰よりも喜ぶんだろう。
その姿を物語の中で見ることができたら、もう少し恵子の気持ちに入り込めたかもしれない。
でも喜びの幅がコンビニしかない。
 
コンビニを通していても並列したものでは感情を大きく揺さぶられることのなく、
18年も勤めていたら ささやかでもたくさんのドラマが生まれていたハズだけど、それを感じることがない恵子が、本当に悲しい。

『君の膵臓をたべたい』

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この衝撃的なタイトル。
最初に目にした時と、読み終えた今とでは、重みや印象が、まったく違う。
2017年に映画化が決まったそうで!
観たいような、イメージのままで心に留まっていて欲しいような…
 
私情を述べるのであれば、感傷的になりたい気持ちで読み始めてしまったばかりに、
その期待値が高過ぎて、思ったほどの感動や切なさを得られず、わずかながらに不満が残った。
とは言え、イイお話でかなり好きな一冊になったので、感想を書いていきます。
 
【簡単なあらすじ】
病院ロビーのソファに置き去りにされていた一冊の本。「共病文庫」と題されたそれには膵臓の病気で余命宣告された誰かの日記が記されていた。
その病気を患う張本人がクラスメイトの山内桜良であることを知った“僕”と、彼女の物語。
 
【感想】
誰かが居るおかげで自分があると考えて生きている桜良。誰も傷つけないように人を避けて生きている“僕”。
そんな2人が とにかく愛おしくて、気持ちを傍らから見守るようにして、一気に読んだ。
冗談に隠された 見えそうで見えない本音。
そこから「友達以上恋人未満」な 焦れったい雰囲気が漂うけど、それとは違う優しい関係。
とてもとてもイイなー。
2人で話している様子は、マヌケなのに時に容赦がなくて、ほっこりしたりひんやりしたり、いろんな温度の空気の流れを肌で感じるようだった。
 
それから物語が進むに連れて変化する“僕”の書き表し方。そこと物語の中から得る情報で本名を推測するのがまた楽しい。
187ページの最後のヒントで必死に考えたけど、わからなかったー。
文字っていろんな表現が出来るんだなぁと、改めて思ってしまう。
 
生きていることに感謝したい。
健康体のワタシが言っても説得力のカケラが微塵もないけど、いつどういう形でお別れになるのかなんてわからない。
人を思う幸せであたたかな気持ち、相手に届くように、ちゃんと伝えよう。
 
何気なく過ごしている毎日を見直したくなる一冊でした。

『奇想博物館(暗がりの子供)』&『夜のピクニック』

先日、姉がスピッツのコンサートに行った。いいなー誘われたかったぞ。
アルバム「醒めない」いいね。
 
 
9月は本を読む時間が上手にとれました。嬉しーい。
 
とてものんびり読んでいたもので、奇想博物館をようやく全部読み切ることができた。
並行して数冊を読んでいると、短編集は後回しになりがちで、かなり長い期間に跨ってしまった。
「裏切られた!」とか「あぁ面白かった」と思える作品が多くて、出逢えてよかった一冊でした。
 
中でも、『道尾秀介/暗がりの子供』が、とても好きだった。
【簡単なあらすじ】
莉子は小学3年生。図書館で借りた「空とぶ宝箱」という絵本を読みながら、1人でおばあちゃんのお見舞いに病院に出掛けるが
その途中、バスの中に絵本を忘れてきてしまう。
想像を膨らませ、気になっている物語の続きを書いているうちに、絵本の主人公 真子と話せるようになり…
【感想】
莉子と母親の間に感じる不和。
どんな展開になるのかハラハラして、その先を文章から読者に想像させるのがうまい。
読んでいた時、心が荒んでいたので悪い方に悪い方に…考えて読んでしまったけど、
いいなー。こういうの大好き。
この作品の中心である絵本「空とぶ宝箱」の内容もほんわかしていて、心に沁みた。
 
 
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読後の感想を、もう一冊分。
【簡単なあらすじ】
西脇融、甲田貴子の通う高校は修学旅行がない代わりに、24時間かけて80kmを全校生徒で夜通し歩く、歩行祭が実施される。
2人の男女は誰にも悟られぬようそれぞれに内に秘めた思いを抱え、歩行祭に臨む。
お互いの気持ちが揺れ動くさまを描いた純情ストーリー。
【感想】
この物語でやっていることと言えば、ただ歩いている。それだけ。
こんなあらすじではわからないと思うけど、読み終えた後は胸がスーッとした。
あと舞台や演劇なんかで表現しやすいストーリーだなぁと思った。
ただ歩いているだけなのに、その中で展開される融と貴子の心身的な変化。
体は疲れていくけれど、少しずつ近づいていくものがある。
ゴールへの道、2人のゆっくりと変化する心と、物理的な距離。
それぞれが次第に寄り添っていく様子が、とても清々しい気持ちになる。
 
夜通し歩いていたら、考えなくてもいいことまでも考えてしまいそうだけど、
思う事柄に自分の中できちんとした答えを見つけることができそうで、気持ちの整理をするには良さそうな「歩き続けること」。
合わせて「ただひたすらに何かを考える、何かに思いを巡らせる」という行動を昨今したことがないだけに、
そういう時間が持てることが贅沢で、たまにはしてみたいなぁと思う。イイ学校行事だね。
考えたいことがある訳ではないので、何に思いを巡らせるのか、まずはそれを考えながら歩き始める。
 
似たような行事が中学時代にあったけれど、距離が短かったことと、
中学生の私はただ友達と馬鹿を言いながら、歌なんかうたいながら(光一郎みたいに)歩いただけの記憶しかない。
その頃にこの本に出逢っていたら、何かが変わっていたかもしれないなー。
 
 
 
姉妹ってイイね。ワタシも姉が大好きです。スピッツ誘ってもらえなかったけど。
自分の子らにも、大好きなお兄ちゃん、大好きな弟の関係でいてほしい。
と思わずにはいられなかった母でした。

『朝が来る』

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『朝が来る / 辻村深月』あぁ。あぁ。たくさん泣きました。

 

【あらすじ】

不妊治療の末、佐都子と清和は特別養子縁組として、生後間もない朝斗を迎え入れることになる。
朝斗が6歳のある日、産みの親である 片倉ひかり を名乗る女性から「子供を返してほしい」と 佐都子のもとに電話があり…

 

【感想】

中学生~高校生ぐらいの年齢って、反骨心の塊みたいなお年頃。
特に親に対して。
距離を置いてみたくなったり、言われることがいちいち癇に障って反発したり。
そうしていても 物語から伝わるひかりのどこか真面目な姿は、きっと両親譲りなんだろう。
朝斗が優しく嘘をつかない、6歳にして人の気持ちがわかる子に育っているのは、
佐都子と清和の育ての環境があるのはもちろんだけど、
1番はひかりも巧もまっすぐな心の持ち主だったから、って思う。
ひかりが朝斗に望んだこと、手紙にしたためていた内容は、自分が求めていたことだったのかな…切ない。
 
もっと人に愛情を注いであげられる人になりたいなーと思わせるお話でした。

本を読んでからドラマも観たけど、こちらも泣けた。
先の展開を考えては、佐都子とひかりが話す一言一言や、朝斗の行動に涙。

心の痛みや辛みが伝わるような細かい感情表現が数多にあり、
多くの場面で涙を誘われました。

 

最近読んだ、親子愛について考えさせられる本。
『母性/湊かなえ
自分には まったくない感情、心持ちの主人公で、感情移入できなかった。
けど、愛情が及ぼす影響で物事の見え方や捉え方が違うんだなぁ。
無償の愛ってなんだろう。とか、考えさせられた。
何より、子供に愛情を注げているのかな と、とても不安になり、
読み途中の本に栞を挟むたびに、子供たちを抱きしめていた。
 
『ミーコの宝箱/森沢明夫』
最後の方の母親であるミーコと、その娘のクリスマスの話もよかったけれど、
まだ小さかった頃のミーコの話で何度も泣いた。
特に祖母が本当はミーコのことがすごくすごく大切で、
眠っているミーコの枕元にそっと宝箱を置きに行き
「幸せになれよぉ」と声を掛けて頭を撫でた、
このシーンが1番じーんとして、大好きで心温まるヒトコマ。
最初のソフトSMの描写が 気分が悪くなるくらいに
リアルに想像できてしまう表現がされていたり、
先生とのお風呂のシーンも ちょっと官能的でくすぐったくて 衝撃的だったけど、
そこからもミーコや周りの人の信念や温かみを感じ取ることができて、
とにかく泣けた。
読んだ後、優しくなれる、人に優しく接したくなる一冊。

 

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とてもとても余談で遅い情報だけど、

ラブシャのユニゾン、『8月、白昼の流れ星と飛行機雲』から始まったんだね。
ステキ。8月最後のLIVEだしね、あぁ最高。
 
あと遅ればせながら、会報のソラさんとの対談を読んだ。
斎藤クンの口から「花さか天使 テンテンくん」という言葉が飛び出したこと、
未だにエンディング曲を覚えていて歌えること(しかもご本人を前に一緒に口ずさむ) に驚きと喜びが入り混じった週末でした。

ニゾンが いつかソラさんと一緒にステージに立ってくれる日が来て、

その場に自分も居ることができたらなぁ。

 
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旅行記を書いたけど、長すぎでこのブログのテイストに合わない内容になってしまった。
変わりに函館で見つけたそこかしこに点在していたGLAYの画像。
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あと路面電車乗るときに見つけたユニゾン。ユニオンスクエアハコダテ。 

 

 

『イニシエーション・ラブ』

えー?コレどうやって映像化されてるんだろ?
が、読み終わった直後の感想。
 
もう1年以上前になるけれど、地元の至る場所でロケが敢行されていたらしく、
なぜか社内食堂にもポスター掲示されていて大々的なPRがあったので(画像右側)、
とっても気になっていた。
その頃から「書籍が面白い!」とのレビューを見ており、遅ればせながら完読。
未だに映画を観ていないので、上述が率直な感想。レンタルしようかな…
 
【あらすじ】
舞台は80年代の静岡市。大学生の鈴木は、合コンで歯科助手のマユと出会い、付き合うこととなる。
大学を卒業した鈴木は静岡のギフト会社に就職したが、
栄転を見込まれて東京で仕事をすることになり、マユとは遠距離恋愛に。
東京⇔静岡という物理的な距離が 気持ちの距離をも広げていき…
 
【感想】
普通の恋愛小説のようで、すんなりと読み進められた。
多くを語ると面白みに欠けてしまうので 詳細な内容を伏せての思いは、
こういう甘酸っぱい恋愛や男女の駆け引き…してみたかったなー。若いっていいなー。
でも身に感じることがあったら、きっと人間不信になってしまうね。
全く別の切り口の感想として、馴染みのある地形(鈴木の住む小鹿・曲金界隈、静波までの道中150号線沿い焼津の酒屋、マユの実家が橋を渡った向こう側の丸子、柚木の教習所、住吉町から徒歩で15分ほどの場所にある右側角の伊勢丹など)や、
ローカル店「ジョルダン」…などなど、静岡だよ!ってところがいくつも出てきて、
80年代を舞台にしているとはいっても、文字だけでも幾分かリアルな景色を共感できたのは、地元人ならではだった。
ジョルダン懐かしいなー。鶏のささみと刻み海苔が乗った和風チーズリゾット、好きだった。
 
性的な描写が生々しく書かれているのが、女性目線からすると読んでいて気恥ずかしくもあったのだけど、
それにも多少なりとも、仕掛け的な要素が含まれているのだなぁと。
また最初から読み返したくなるのがわかる。しなかったけど。
 
「あなたは必ず2回観る。」と、映画では題打っているし、
小説だからこその表現がなされているこの物語を、堤幸彦監督がどのように映像で魅せているのか。
とても気になる。
先日から「奇想博物館」という、ミステリー小説の短編集も読んでいるのだけれど、
その中の「漆黒/乾ルカ」が同じようなテイストで、面白かったんだよなー。
 
 
話は大きくそれるけど、Mステのドロスがよかったー!!
そして今日から夏季休暇。
心休まる音と、少しの活字を携えて。北海道に行ってきます。